新時代の POV ミステリー「search / サーチ」

新時代の POV ミステリー「search / サーチ」

MOVIE

全編 PC やスマートフォンの画面上でストーリーが展開する映画「search / サーチ」を観てきました。

手法としては「アンフレンデッド」というホラー映画と同じですし、犯人探しを楽しむために観るならもっとおもしろい作品がたくさんあると思います。

それでもラストは他と比べられないくらい良かった!

優しさと感動がこの作品の最大の裏切りでした。

ギミックがすべてではない作品だけど

父の前から忽然と姿を消した 16 歳の女子高生マーゴット。家出、誘拐、逃亡……。様々な可能性を想像しつつも娘の無事を信じるデビッドは、彼女の PC から SNS へのアクセスを試みる。Twitter、Facebook、Instagram……。そこに映し出されたのは、デビットの知るマーゴットとはまるで別人の、自分の知らない娘の姿だった……。

ストーリーがちゃんと楽しめるっていうことを前提に、この映画の魅力ってやっぱり「パソコンの画面上でで限定されている」っていうギミックにあると思うんですよね。

もちろんそこに奇をてらった面白さもあるのだけれど、それ以上に、自然に観客を POV(主観視点)の世界に引き込む効果があったように感じました。

ブレアウィッチとか REC シリーズのような「危険な状況なのになんでずっとカメラ回しとんねん」っていう不自然さを無くしつつ、主観視点をキープしながら没入できる感じがとても気持ちよかったです。

かつ、Facebook や Instagram などの SNS に潜り込んでクリックひとつで目の前の謎に立ち向かっていう感じがゲーム的で新鮮!

脱出ゲームを遊んでいるプレイヤーのゲーム実況動画を見ている感じに近いです。あー、それだー!そこにヒントがあるぞー!えっ、まじか、それ見つけたかー!!みたいな気持ちで見れる。

加えて、画面の端々に映るニュース記事や関わっているキャラクターたちの言動にも微妙な伏線や意味深なワードが隠されているのも面白いです。好きなポケモンの話とか、ね……!

仕掛けや画面の作りなどが現代的で、今の社会にめちゃくちゃフィットする作品だなと思いました。

それでも大事なのは人間の感情

で、そういった仕掛けでグッと引き込むだけでなく、鑑賞後の余韻がとにかく爽やか。とても気持ちが良かったです

ギミックとかストーリーの裏切りも重要なポイントかもしれないけれど、それでも一番大事なのは人間の感情なんですよね。たぶん。

鑑賞後の余韻が気持ち良いから、誰かに薦めたくなるし、映画サイトの評価も高いのだろうなと思いました。

監督自身が「この映画の最大の裏切りは感動」と映画秘宝のインタビューで話されていたのですが、まさに狙い通りの作品になっています。

作品全体の雰囲気は、シャマランの「ヴィジット」にもちょっとだけ似ているかもしれません。

恐怖と裏切り、謎、家族愛、そしてやわらかな感動に包まれた、仕掛けたっぷりの挑戦的な作品。

強烈に恐ろしい場面やグロテスクなシーンもないので、インターネットに触れたことのあるすべての人にオススメできる映画です。

ぜひ劇場で😃